• サイトのリニューアルを検討しているが、どのCMSを選べばいいかわからない
  • Jamstackという言葉の意味や、WordPressとの違いがいまいちわからない
  • 導入のしやすさ、将来のコスト、現場の使いやすさから、最適なCMSを選びたい

エンジニアではないWeb担当者の場合、難解な用語が多すぎてどうすればいいか悩みますよね。
この記事では、JamstackとWordPressの違いや、状況に応じてどちらを選ぶべきかお伝えします。

JamstackとWordpressの違い

JamstackとWordpressには、以下のような違いがあります。

  Jamstack WordPress
仕組み 静的HTMLを生成
APIやJavaScriptで動的機能を追加
サーバーでPHPが動作し、データベースからHTMLを動的に生成
アーキテクチャ ヘッドレス型
(コンテンツと表示が分離)
一体型
(コンテンツ管理と表示が統合)
主な構成要素

静的サイトジェネレータ、CDN、API、JavaScript

PHP、MySQL(データベース)、テーマ、プラグイン
補足

なお、WordPressとはCMS(コンテンツマネジメントシステム)の製品名ですが、Jamstackとは特定の製品名を表す用語ではありません。
Jamstackとは、サイトの構築手法を表す用語です。
2016年に提唱されてから徐々に意味が拡張されているため、厳密な定義は定まっていません

参考:Jamstackとは?構成やヘッドレスCMSとの関係をわかりやすく解説

WordPressのページ生成の仕組み

WordPressは、以下のような仕組みでページを生成しています。

WordPressのページ生成の仕組み

ユーザーがサイトにアクセスすると、サーバーがデータベースからデータを取得し、生成したページ(HTML)をユーザーに返却することでページが表示されます。

Jamstackのページ生成の仕組み

Jamstackのページ生成の仕組み

Jamstackでは、ユーザーがサイトにアクセスする前に、事前にサーバーでHTMLを生成しておきます。

ユーザーがサイトにアクセスすると、事前に生成しておいたHTMLがユーザーに返却されます。
ユーザーは、HTML生成の時間を待つことなく、高速にページを表示することができます。

WordPressのメリットとデメリット

世界シェアNo.1のWordPressですが、昨今では

  • WordPressは遅い
  • WordPressは古い
  • WordPressは危ない

と言われるようになってきており、代替案として注目されているのはJamstackです。
WordPressのメリットとデメリットをお伝えします。

WordPressの3つのメリット

1.無料で使える

WordPressはオープンソースのソフトウェアなので、内部のプログラムは公開されています。
さらに自由に改編・再販が可能になっているので、ユーザー自身が使いやすいように改良する環境が整っています。

2.初期導入が簡単にできる

世界シェアNo.1のCMSなので、各ホスティングサービスもスムーズに導入できる仕組みを作っています。
管理画面から直接コンテンツを編集し、プレビュー表示や即座公開ができるので、非エンジニアでも使いやすくなっています。

3.開発の柔軟性がある

プラグインやテーマが豊富なので、コードを書かなくても多機能なサイトを構築することができます。
カスタマイズの自由度は高いですが、基礎プラグラムであるPHPの知識は必須になります。

なお、APIを使ってWordPressをJamstack化する方法もあり、既存の運用のままデメリットを補いたい人におすすめです。

参考:WordPressをヘッドレスCMS化する方法やメリットデメリットを解説

WordPressの2つのデメリット

1.表示速度が遅い、サーバーに負荷がかかる

一度データベースからデータを取得するという仕組み上、どうしてもページの表示速度が遅くなりがちです。
また、大量のアクセスがあるとサーバーに負荷がかかり、パフォーマンスが下がることもあります。

2.セキュリティのリスクがある

オープンソースという特性上、コードが公開されているため脆弱性を狙った攻撃を受けやすくなります。
セキュリティ対策(テーマやプラグインの更新など)などはサイトごとに行う必要があり、定期的なメンテナンスが必要です。

参考:WordPressを使わない5つの理由とは?利権をめぐるトラブルについて

Jamstackのメリットとデメリット

 

Jamstackの4つのメリット

1.パフォーマンスが良いのでSEOに有利

生成済みのhtmlを返すだけなので、ページの表示が高速になります。
Google検索のランキングシステムには、ページの表示速度などのユーザビリティを計測する指標(コアウェブバイタル)がありますが、Jamstackで構成されたサイトは高いスコアになりやすいです。

参考:SEOに強いCMSとは?CMSに求められる機能と選び方

また、CDNを使うことでトラフィックに応じて自動的にアクセスを捌くことができます。
キャンペーンやニュースなど、急なアクセス増でもサーバーをダウンさせたくない場合に適しています。

2.開発の柔軟性がある

フロントエンドとバックエンドが分離されているため、使用するツールや技術を自由に選ぶことができます。
JavaScriptフレームワーク(Next.js、Gatsbyなど)や、ヘッドレスCMS(Contentful、BERYL)と、サイトの目的に応じた最適な組み合わせが可能です。

3.楽にメンテナンスができる

WordPressの場合は、WordPress本体のアップデートやプラグインのアップデートが必要でした。
プラグインやテーマ間の互換性問題もたびたび発生しています。

しかしJamstack構成の場合、ヘッドレスCMSのアップデートは開発元が実施してくれるため、アップデートや更新作業がほとんど必要ありません。
コンテンツやコードはGitで管理されることが多く、過去の状態に簡単に戻すことができるので、メンテナンスが楽にできるようになります。

4.セキュリティが堅牢になる

ユーザーはCDNで配信される静的htmlファイルしかアクセスできないため、攻撃対象が少なくなります。
WordPressでよくあるプラグインの脆弱性は、一切気にする必要はありません。

ただし、管理画面のログインIDやパスワードが流出すれば、WordPressと同様に乗っ取りが起きる可能性があるので注意が必要です。

Jamstackのデメリット

Jamstackのデメリットは、初期導入にコストがかかることです。
Jamstack構成のサイトはまだ広く普及していないため、対応できるエンジニアの数が限られています。
導入にあたってエンジニアに構築を依頼すると、WordPressの導入よりも高い見積もりになる傾向があります。

ただし、メンテナンスの手間や機能の拡張を考えると、WordPressでサイトを運用し続けるにはコストがかかります。
長期的スパンで考えるなら、早めにJamstackに切り替えてしまった方がコストがかからない場合もあります。

【用途別】JamstackとWordPressどっちを選ぶべき?

Jamstack WordPress

高速性やセキュリティが求められるサイト

ブログや小規模なウェブサイト

スケーラブルな大規模サイト

簡単に更新・管理できるサイト
ユニークなデザインや機能を実装したい場合 プラグインで手軽に機能追加したい場合

Jamstackは、表示速度、セキュリティ、スケーラビリティを重視するウェブサイトに適しています。
カスタマイズ性や自由度が高い一方で、エンジニアリングのスキルが求められることが多いです。

一方WordPressは、簡単に使える管理画面や豊富なプラグインが強みなので、小規模サイトや非エンジニア向けの構築に適しています。

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初めてJamstackを検討する場合、「自分のサイトに合うの?」「どれくらいのコストがかかって、どれくらい売り上げが上がるの?」といった悩みが出てくると思います。
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この記事を書いた人
BERYL編集部
「BERYL編集部」は、Web制作、CMS関連、Webマーケティング、コンテンツマーケティング、オウンドメディアなど、多岐にわたる分野で専門的な記事を制作しています。デジタル領域における最新の技術動向や実践的な事例を通じて、マーケティング戦略を強化するための情報を発信いたします。 また、SEO対策やコンテンツの最適化にも注力。ユーザー目線でわかりやすく解説し、企業のマーケティング活動やコンテンツ運営をサポートします。